家庭用高圧洗浄機で洗管ホース(パイプクリーニングホース)を使うコツ | プロが教える高圧洗浄機 | 高圧洗浄機の専門店【ヒダカショップ】

家庭用高圧洗浄機で洗管ホース(パイプクリーニングホース)を使うコツ

 

■ 洗管ホースの使いやすさは「水量」がポイント

通常のお掃除に高圧洗浄機を使用する場合、汚れ落ちは基本的には水圧の強さと直結します。
そのためヒダカでは、機種選びに迷ったらまずは常用吐出圧力の強い機種をおすすめしています。
ですが、用途が配管洗浄(パイプクリーニング)となると少々異なり「衝撃圧力」が重要となってきます。

「衝撃圧力」は通水時に洗浄面(管の内壁)にかかる圧力のことで、配管洗浄においては衝撃圧力が高い方が推進力が強いため作業がしやすく、汚れも洗い流しやすくなります
衝撃圧力は水圧(MPa)が強ければ良いというものではなく、水量が多い=配管を一度に通る水の量が増えて管の内壁に圧力がかかるため、「水量」が多いほど衝撃圧力が高くなります

そのため、同じ水圧の機種で比較した場合、衝撃圧力のみで言えば水量の少ない家庭用高圧洗浄機よりも水量が多い業務用高圧洗浄機のほうが優秀なのですが、洗管ホースの使いやすさ、汚れの落ちやすさは衝撃圧力のほかに「ホースの長さ」「ノズルサイズ」「高圧洗浄機の本体のスペック」「施行技量」「使用する管の内径」がかかわってくるので一概に「家庭用高圧洗浄機だから洗浄効果が低い」「業務用高圧洗浄機だから洗浄効果が高い」とは言い切れません
ただし、衝撃圧力の弱い場合はそれを補うために多少のコツやテクニックが必要になります。

⇒洗管ホースの選び方

 

■ 水圧の低い機種で洗管ホースを使う場合のコツ

水量が多く衝撃圧力が大きいと推進力も強くなるため、手の力を使わなくても水の力でホースが奥に押し進んでいきます。
しかし水量が少なく推進力が弱い場合は、水の力だけではホースが進んでいきません
推進力を補うために手でホースをたぐり、管の奥に送っていく必要があります。
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手でホースを送っていくとエルボ(曲がり)などはスッと一発では通りづらいため、エルボ付近でホースの出し入れを繰り返す必要があります。
通しづらい箇所に差し掛かったらいったん水を止めてからふたたび水を出し、水が噴射する時に一時的に出る最大圧力を利用すると通しやすくなります。

また、スズランノズルの洗管ホースの場合、先端が逆方向に向いてしまってエルボ付近でぶつかる場合があります。
その場合には手でホースを回し、スズランノズルの向きを変えることで解消します。
エルボに限らず、洗浄時は基本「ホースを回しながら出し入れ」することで配管内を360度まんべんなく洗浄できます。

スズランノズルの長さ、曲がりよりエルボが短い場合、曲がり角でスズランの先端がぶつかり、つっかえてそれ以上進めなくなってしまうケースもあります。
水量があるとこのような場合も押し進むことができますが、水圧がない場合は何度も出し入れをくりかえし、角にぶつかるのを避けます。
非常に難しい作業になりますが、根気よく何度も繰り返すのがコツです。

 

■ 吐出距離にも注目

また、菅の内径に適した太さのホース選びも重要です。
ノズルの吐出口から管の内壁までの距離を「吐出距離」と呼び、この距離が短いほうが水の噴射が直線的に、強く当たります。
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管に対してホースが細すぎると吐出距離が長くなるため、噴射が霧状に散らばり、威力が弱まってしまいます。
(衝撃圧力が大きいとある程度の吐出距離があっても散らばりにくく、威力も保てます)

あくまで目安ですが、家庭用高圧洗浄機(業務用より水量がなく、衝撃圧力が低い機種)の場合、1.2分ホースの適応管径はΦ25~Φ50で、Φ40~Φ50ぐらいが作業がしやすいと思います。
小さな管径(Φ25~Φ30ぐらい)でエルボがたくさんある場合は、配管の入口からホースを入れてすべてのエルボを乗り越えるのは大変なので、配管の入口・出口両方から洗浄すると比較的スムーズです。
管径がΦ50~Φ100近い太めの管には2分ホースがおすすめです。

管径に対してホースが細めであっても使用できますが、吐出距離が広く威力が弱くなるぶん汚れ落ちがゆるやかになるため、ホースを往復させる回数を多めにするのがおすすめです。

いかがでしたでしょうか。
使用シーンに適したホースを選び、コツを意識すれば家庭用高圧洗浄機でもじゅうぶんに洗管できますので、うまくいかないなという方はこちらのコツをお試しください。
「洗管ホースを使用するためにこれから高圧洗浄機を購入する予定」という方や、「作業効率を良くしたい」「エルボがたくさんある管をもっとスムーズに通したい」などのお悩みを持つ業者の方は「水量が多い」高圧洗浄機の導入もご検討ください。

※家庭用高圧洗浄機を業務用途で使用する場合、高圧洗浄機本体の保証の対象外となる場合がございます。予めご了承の上ご使用ください

⇒洗管ホースの選び方

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