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「溶接ヒューム」が規制対象に…何をするべき?

※2020/11/13 おすすめ機種について追記しました。

令和3年4月1日より、「溶接ヒューム(粉じん)」が特定化学物質に指定され法的に規制されることが決まりました。
昨年のアスベスト対策の強化に引き続き、該当業者様にとって重要な法令となりますので、注意点やおすすめの機種などをご紹介します。

【目次】

■ 溶接ヒュームとは?なぜ規制されるの?
■ 何をすればいいの?
■ おすすめの機種はこれ!

 

■ 溶接ヒュームとは?なぜ規制されるの?

溶接棒と溶接物の間にアーク(火花)を発生させ、その熱を利用して溶接を行う「アーク溶接」。その際に発生するヒューム(粉じん)を「溶接ヒューム」と呼びます。

溶接ヒュームは、アークの数千度もの高温によって溶け蒸気となります。蒸気となった溶接ヒュームは空気中にただよいながらしだいに冷めていき、0.5~5.0ミクロンの非常に細かい粉塵になり、床などに積もります。

この粉塵は人体にとって有害で、長い年月をかけて多量に吸うことでゆっくりと肺の組織が繊維化し、しだいに肺が弾力を失って本来の機能を果たせなくなってしまいます。これをじん肺と言います。

一度、じん肺にかかると元の正常な肺に戻ることがなく、粉じん作業をやめた後も病気は進行します。じん肺にかかった場合はそれぞれの症状に合わせた治療・治癒を行いますが、じん肺そのものを治す根本的な治療は現時点では存在しません。

今回特定化学物質に指定されることになった背景には、このようなの健康障害のリスクの高さがあるのです。

 

■ 何をすればいいの?

溶接ヒュームを肺に入れないように呼吸用保護具(粉じんマスク)の着用はもちろんのこと、溶接ヒュームの安全・確実な回収が必須です。

厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あての書簡(6)第38条の21第9項関係 には

本項の「水洗等」の「等」には、超高性能(HEPA)フィルター付きの真空掃除機による清掃が含まれるが、当該真空掃除機を用いる際には、粉じんの再飛散に注意する必要があること。

との記載があり、溶接を伴う工場を持つ企業や工事現場ではHEPAフィルター付き業務用掃除機の導入が急務となっています。

 

■ おすすめの機種はこれ!


ヒダカで取り扱いのある業務用メーカーのニルフィスクさんでは、「溶接ヒュームは金属粒子で導電性があるために、万が一モーター内に侵入した際に不具合を生じる可能性があるため、冷却され沈降し床などに堆積した粉塵の回収にはモーターの前段にHEPAフィルターを装着でき(吸気HEPA)、電源アースを標準装備している機種」を推奨しています。

溶接ヒュームの回収におすすめの3機種

GM80P HEPA

GM80P HEPA
「排気のきれいさ」と「漏れに対する構造と対策」は3機種の中でトップクラス。
HEPAフィルターが目詰まりがしにくいのも特徴です。作業者の健康を最優先する場合はこちらがおすすめ。

GD930S2HEPA

GD930 S2 HEPA
「排気のきれいさ」と「価格」のバランスがよい機種。

GD930S2HEPA

ATTIX30-01PC PRO+フリースダストバック仕様
本体にHEPAフィルターとフリース製ダストバッグをセットで使用することで基準をクリアしています。
3機種の中では一番安価なので、予算が最優先の場合はこちらがおすすめ。

※床などに堆積した粉塵の回収に適した機種で、溶融し熱上昇(浮遊)した金属の粒子には対応しておりません。

また、床の水洗いについては床洗浄機の導入もおすすめです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
アスベスト規制が法令化された際は各メーカーで対応機種の需要が急増し、一時的に品薄になりました。

無料デモ実演等も非常に混み合いますので、金属アーク溶接等作業を行う業者様はお早目の導入をご検討ください。
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